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調査研究の成果を反映させて、伊藤小坡に関する美術講座と、伊勢を中心として、三重にゆかりの深い美術についての講座を、昨年4月から毎月1回、土曜日の午後2時から学習室で開催しています。
これまでに、「伊藤小坡の芸術について・・・「ふたば」を中心に・・・」、「橋本平八の木彫」、「伊藤小坡の芸術・・・『伊賀のつぼね』を中心に・・・」、「中村左洲の日本画」、「伊藤小坡の芸術・・・『幻想』を中心に・・・」を開催しました。
今年のスケジュールも随時、下記にお知らせ致します。
秋の常設展の内容
(1)新収蔵品「俊成卿女」と「紅葉狩り」について
新しくお披露目する2点は、いずれも小坡得意の美人図です。
「俊成卿女」(しゅんぜいきょうのむすめ)の画題となっている女性は、平安時代後期から鎌倉時代初期にかけての公家で歌人として知られる藤原俊成の孫娘でその養女となった女性です。歌人藤原定家の姪に当たります。祖父やおじ同様歌に優れ、『新古今和歌集』などの勅撰集に多くの作品を残すほか、新三十六歌仙及び女房三十六歌仙の一人にも数えられています。小坡はここでは、『新古今和歌集』に載る「風かよふ寝ざめの袖の花の香にかをるまくらの春の夜の夢」の歌意を描いています。
「紅葉狩り」は、秋の野に出て、色づいた紅葉を愛でる江戸時代の女性を描いています。はらりと舞い落ちる紅葉に、女性の細やかな心ばえを読み取ることもできるのではないでしょうか。
(2)
他に、「烈女形名の妻」、「平家大宰府落」、「秋草と宮仕へせる女達」、「秋好中宮図」、「伊賀つぼね」、「幻想」、「乳人浅岡」等、伊藤小坡の代表作その他を展示します。
平成27年9月15日(火)から12月20日(日)
2016.05.23更新
516-0026 伊勢市宇治浦田2丁目4-65 牛谷坂 / TEL 0596-22-2554